雑談 VOL.01 -安藤萌-


What’s this?

作家や知り合いとの雑談をまとめたシリーズ。井戸端会議的な無駄話。でも何かヒントになるような事が転がっていたり、制作の裏話が聞けたり、無駄だけど損はしない話。『対談』とかカッコいいのは苦手なので、とにかく脱力。そんな超ゆるい内容です。



安藤 萌/Moyuru Ando


オーナー:『そういえばお会いするの初めてでしたよね?』

安藤:『はい、初めましてです。』

安藤さんとは昨年からの付き合いになりますが、コロナ禍での出会いということもあり、直接お会いするのは今回が初めて。

安藤:『でもなんで最初、僕なんかに声掛けてくれたんですか?』

奥様:『インスタだって知り合いしかフォローしていないような時期だったし』

オーナー:『ん〜・・・作品に惚れたってのは当然だけど、なんて言うか、やりとりしている中で見えてきた、戦場で背中任せられる感じ?それがしたから。』
『そこに何か基準があるわけじゃないけど・・・言ってしまえば直感!』

安藤:『それ分かります!自分も”この人絶対裏切らないだろうな”ってすぐ感じました!』

オーナー:『結局のところ、そこがお付き合いするかどうかの基準ですよね。』

少し談笑をした後、展示作品150点ほどを開封し、作品とモノづくりについて話し出す。

奥様:『この人、学生時代に生徒一人一人に与えられた古いワークベンチにカンナかける所からはじめたんですよ!”こんな作業台じゃ良いものは作れない”って言って』
『先生も”こんな生徒は初めてだ”って驚いて』

今でこそ、自然の力で意図せずに変形していくウッドターニングを心から楽しみ、生まれる形を日々探求している安藤さんだが、昔は綺麗に整った狂いのない物を目指していたそう。特に家具やプロダクトは精度が重要。その教え込まれた”正解”という呪縛から逃れるのにかなり時間を要したようで。。。

安藤:『独立してモノ作ろうってなって、でも何を作って良いかわからずにいて、その時たまたま”この伐採した丸太いる?”ってなって、そこからウッドターニングをするようになりました』

オーナー:『ウッドターニングって海外ではよく見る技法だけど、日本ではあまり見ないよね。それって日本人のものづくりに対する精度とか生真面目さとか関係してるのかなぁ?』

安藤:『たしかにそれはあるかも知れないですね。木工の基本的な考え方は、割れを防いだり、歪みが出ないような方法を学ぶ。それが技術の高さでもあるので。僕も貰った木をどう使うか考えたときに、家具にするには曲がって直線も出せないし、強度も出ない。今まで学んだモノづくりをしようと思うと無理がある。そう感じて、調べていくうちに出会ったのがウッドターニングと言う技法だったんです。』

生木を乾燥させずにそのまま削って、成形後に自然に乾燥させるので、最初はコントロール出来ずに割れて失敗することも多かったそう。でも今ではその割れも”個性”のひとつとして愛着が湧いて好きになってきたそうです。

奥様:『この人の作る作品、乾燥前は本当にぴっちり整った形をしてるんです!笑』

安藤:『(ワークベンチのカンナもそうですけど)整えるのが好きなんですよね笑 というより整ってないとダメなんです』

奥様:『自分だけだと綺麗に整った物を作ってしまうけど、自然は勝手に歪んでくれて、出来ないことを補ってくれてるんです』
『真面目に色々と正す自分と、その横で悪いことばかりする友達みたいな(関係)笑』

オーナー:『なるほど笑』
『伐採された木はどうやって探すんですか?』

安藤:『さっきも少しお話をした、何かを作るにしても少し使いにくい木が多いんです。ほとんどは、使わないけどいる?っていう形でいただくケースが多いです。庭木とかをもらう場合もあります。』

オーナー:『そうそう、質問した25のQ&Aこうなりました。』

(パソコンを見せる)

安藤:『おっ早速さっきの写真が!』(空間で作品と一緒に撮影した写真)

オーナー:『(写真)いい感じにハマりましたね。』

奥様が覗き込む(写真のシーン)

安藤:『こんな適当なので良かったんですか?何も考えずに答えちゃった。』

オーナー:『それくらいが良いんですよ。僕も見ていて超楽しかったし。』
『意外と似ているところ多いなって知れましたし笑』

安藤:『雨晴海岸って書いちゃったんだよね。』(4の質問を見て、奥様へ)

奥様:『交換留学をしたんです。富山出身の私がフィンランドへ、フィンランドから富山へこの人が(安藤さん)』

オーナー:『日本人が日本へ交換留学ってなかなか珍しいね。』

安藤:『僕は日本からフィンランドの学校へ入学して、そこで妻と出会って』
-フィンランドでは”環境と暮らし”から導き出すデザインを学べるけど、日本では”素材や作り方”からのものづくりを学べるよ-
『そんな話を聞いて、富山に交換留学できたんです。その時によく雨晴海岸で寛いでいたなぁって。』

オーナー:『そうだったんですね!確かに北欧・ヨーロッパでは環境を中心においた街づくりやデザインが基本ですよね。』

安藤:『そうですね。フィンランドの考え方も、日本の考え方もどちらも良い部分があって、両方知っておきたいなと思いました。』

日本のものづくりの知識や技術、ヨーロッパの環境から考えるデザインプロセス

その双方を知り、学んできた家具とは違う分野で独自のモノづくりを求める安藤さん

今後、彼が生み出す作品がどう変化していくのか楽しみですね


話はまだまだ続きますが、WEBではこれで終わりにしたいと思います。

その他のお話は、展示会場にて。

ウッドワーカー安藤萌の個展は2021年10月22日(金)〜10月31日(日)まで開催。

地元で伐採された多種多様の樹々から作られる、野性味あふれる作品をどうぞお楽しみください。


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